調性〜抑えておきたいこと〜
一般音楽家の皆さん、特に吹奏楽をやられている方に多く見受けられるのが、「調性判断が出来ない」という事実です。
調性判断はフィンガリングに多大に影響を及ぼします。
各楽器の特性がございますので、調性によるフィンガリングテクニックをどうこうという話は置いておきます。
前提条件として
・全調スケールなどのスケーラビリティトレーニングは行っている
という形で話を進めます。
せっかく普段フィンガリングの練習を行っていますが、楽譜を確認した際には「この楽譜のパッセージ」として調性を無視した譜読みを行う傾向があると思います。
これはフィンガリングの練習を楽曲に活かすことを妨げますので何も良いことはありません。
全調スケールをしっかり行い、楽曲の部分演奏でこれが活かせるのが早道だと思います。

ただ、楽譜を読んだ際に、「この部分のスケール調性がわからない」という事態になると、これまた難しい話になります。
調性判断には複数の知識が必要ですが、大別して3つの知識でカバーできます。
1)この楽譜に調性はあるのか
2)#、♭の付き方
3)和声としてどのような進行か
この3つを順番通り探せば大抵のスケールは「何調か」を判別できます。

まず1)についてです。
これは作曲家の方針や歴史、楽曲の雰囲気などで察することが出来ます。
背景の勉強や文献を見るだけで簡単にわかります。
インターネットで調べるのも方法です。
判別としてはシャープやフラットが2)の法則に則っていない(部分的に規則に則っているケースもあるので実際は色々調べて理論と照らし合わせる必要があるのですが、まずはなんとなくで結構です)という形になります。
ここは過去の識者の資料を拝借してしまいましょう。
無調音楽となったら、、、
これ以降の知識はあまり役に立ちません。
調性がないのですから、スケーラビリティ自体が異質です。

次に2)についてです。
和声構造をまず的確に示しているのは「調号記号」です。
楽譜左側に記載してある#や♭になります。
この書き方には規則性があります。
#の付き方:楽譜でファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シの順に付きます。
(調性判断)最後の#の一音上(楽譜記載のとおりに読む)が長調の主音です。
♭の付き方:楽譜でシ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファの順に付きます。
(調性の判断):最後の♭の一つ前の♭が付いている音が主音です。
ですので、スケールを確認し、7音以上あるスケールの場合ですが、調号記号なしのハ長調の場合、#が3つ付いていると「ファ」「ド」「ソ」に#がついていますので、最後の「ソ(ト音)」の一つ上の音が長調主音となり、「イ長調」となります。(短調は開始音がミかラで始まります)
同様に♭が5個付いている場合は「シ」「ミ」「ラ」「レ」「ソ」と♭がついていますので、「ソ」の一つ前の音「レ♭(変二音)」(♭が既についていますので「二音」ではなく「変二音」となります)が長調主音となりますので、「変ニ長調」となります。

3)についてです。
2)で「7音以上のスケール」と書きました。
これは、調号記号や臨時記号で調性を確定させるために必要な情報です。
理解が早い方は7音必要ないことに気付いていると思いますが、例えば
(例)
ラからレまでのスケールで、ラに♭がありレに♭がない場合
 ⇒変ホ長調
となります。
要は「肯定」と「否定」で確認できます。
何音かあると、その数で「この音が構成音の調」がだんだん限定されていくのです。
ですので、跳躍音で確認が終了するケースも有ります。
また、構成音で調性が確定できないケースも存在します。
この場合が件の「和声進行で確認」する形となります。
平行する和声を持っているセクションにて進行がどのようになっているのか、ドミナンスモーションを確認して主音はどこにあるのかなどを読み、そのスケールの調を予測する方法です。

単純に「指回り」を考えるだけなら、明確な調性を判断する必要はありませんが、スケールが持つ特性で、特にドミナンスモーションの特性が具わっている場合などは、その調整がはっきりしていないとどのような感じでスケールを演奏すべきかわからなくなります。
大切なのは、「指が回る」のではなく、「どのようなスケールに聞こえるべきか」なのです。
ですので、調性分析は演奏に大変役立ちます。

おすすめは、「シミラレソドファ」「ファドソレラミシ」を暗誦することです。
実はこの2つは鏡面構造です。
どちらかを逆から読んでみてください。
これをまず覚える事で、今まで難解だと思っていた調性判断がある日突然簡単に思えてくるのです。(かもしれません・・・)
14字を覚える程度ですので、騙されたと思ってまずは覚えてしまって下さい。
スケールの練習をする際も、半音ずつ調を上げるのではなく、#や♭を1つずつ順番に増やしていくように練習すると良いです。

是非お試し下さい。
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